ビットコインとブロックチェーンの大きさ

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通常、お金のやりとりは、対面の現金取引でない限り、金融機関などを通して行います。ビットコインのような仮想通貨を使えば、そのような仲介者を必要としない方法で、お金を支払う人とお金を受け取る人が直接取引できます。取引に人が介入しないということは、ある意味より安全にお金のやりとりが行えると言えるかも知れません。

従来のお金のやりとり

従来のお金のやりとり

ビットコインを使ったお金のやりとり

ビットコインを使ったお金のやりとり

ビットコインの仕組み

ビットコインでは、ビットコインで発生したすべての取引の台帳コピーを全員が持つという方法で、このような仕組みを実現しています。金融機関が管理しているお金に関する出入金の履歴を、個人が管理しているというイメージです。ビットコインの台帳は、ブロックチェーンと呼ばれています。

ブロック・チェーンの同期

ブロック・チェーンの同期

例えば、 KASUMIがKOJIROにお金を送った記録は、KASUMIとKOJIROのブロックチェーンだけではなく、SATOSHIとMUSASHIのブロックチェーンにも記録されます。このように、全員が取引の記録を保有することで、2重取引などの不都合が発生しない仕組みになっています。

ブロックチェーンの大きさ

各自がビットコインの全取引データを管理するとなると、ブロックチェーンのデータサイズはかなり大きそうです。ブロックチェーンのサイズは、実際にビットコインを取引するソフトウェアをインストールすることで確認できます。Bitcoin Coreをインストールしてブロックチェーンのサイズを確認してみます。Bitcoin Coreは、ビットコインの公式ウォレットです。

我慢が必要です
ビットコイン・コアの初期同期には長時間かかります。 完全なブロックチェーン・サイズ (65GB以上)に十分な帯域幅とストレージがあることを確認してください。トレント・ファイルのダウンロードの仕方をご存知なら、ソフトウエアを始める前に、bootstrap.dat (ブロックチェーンの以前のコピー) をビットコイン・コア・データ・ディレクトリーに入れることで、このプロセスを短縮することが出来ます。
https://bitcoin.org/ja/download

Bitcoin Coreのダウンロード説明によると、実際に試すまでもなくブロックチェーンは65GB以上の大きさになることがわかります。実際にインストールを行って確認してみます。

同期開始

同期開始

8年27週分のブロックチェーンの同期が始まります。

同期完了

同期完了

同期が完了しました。PCを起動している時間だけブロックチェーンの同期を行っていたので、同期完了に数週間かかりました。

送金手数料

送金手数料

送金のタブで、トランザクション手数料を指定できるようになっています。「高い手数料を払うほど、その取引が早く承認される」という仕組みであることがわかります。Bitcoin Coreを格納したディレクトリのサイズを確認してみます。

ブロックチェーンのサイズ

ブロックチェーンのサイズ

なんとブロックチェーンのサイズは、141GBでした。ダウンロード説明に記載されていた65GBの2倍以上です。

このデータ量を多いと考えるか少ないと考えるかは、判断が難しい所です。1Tバイト以上のハードディスクが安価に入手できる時代であることを考えると、この程度のデータ・サイズは許容範囲かもしれません。もちろん、このようなサイズのデータをスマートフォンなどのモバイル機器に直接格納することはできないため、外部のブロックチェーンのデータを共有して参照する仕組みもあります。

なお、Bitcoin Coreのソースコードは、オープン・ソースとして公開されています(MIT license)。プログラム読めばビットコインの仕組みを完全に理解することができそうです。

ブロック チェーンの応用

ビットコインはブロックチェーンという技術に支えられています。資金の移動に利用されていることからもわかるように、ブロックチェーンは、実行履歴の改ざんが極めて困難です。別な言い方をすれば、一度決めた取り決めを後でなかった事にすることが、極めて困難です。よく考えてみれば、世の中にはお金以外にも履歴の改ざんが極めて困難であることを期待する仕組みがいくつもあります。例えば、

  • 物流トレーサビリティ
  • 公文書や契約書
  • 情報セキュリティ

一言でいえば、ブロックチェーンは次のことを実現する技術といえます。

  • 過去に発生した出来事を、改ざんしたり、なかったことにできない仕組み

ブロックチェーンは、今の世の中が最も必要としている技術かもしれません。

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