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石丸技術士事務所のブログ

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Pepper

2015/12/09

IEEE Spectrumの2015年1月号に、2015年の注目テクノロジーが紹介されています。

1. Robots: A Robot in the Family
ソフトバンクのロボット、Pepper
2. Space: The XPrize’s Lunar Deadline Drifts
2016年に迫ったGoogleのLunar XPrizeと月面着陸
3. Medicine: Portable Pathology for Africa
ポータブルな医療診断機器
4. Energy: Big Solar’s Big Surge
世界一巨大なソーラープラント
5. Telecom: Your Phone Will Go to Pieces
Googleの新しい携帯電話Project Ara
6. Drones:Flying Selfie Bots
ビデオカメラを搭載したドローン
7. Transportation: Thus Spoke the Autobahn
ヨーロッパの3カ国間スマートハイウェイ

(IEEE Sprctrumのオンライン版へのリンク)

注目テクノロジーの1つがPepperです。
Pepeprは、ソフトバンク社が2015年2月に一般販売を予定している人型ロボットです。Pepperは、家事や炊事ができる実用的なお手伝いロボットというよりも、落ち込んでいる時に励ましてくれる友人のようなものを目指してデザインされているそうです。

IEEEの記事では

ロボットの最も重要な役割は、親切であり、そして人々と感情を共有することだ。ロボットは、私たちの日常生活をより良くしてくれたり、幸せを運んでくれたり、驚かせてくれたり、成長を助けてくれるのが役割だ。

というPepperの開発会社アルデバランのCEO Bruno Maisonnier氏の考えが紹介されています。一方、

テクノロジーWebサイトのThe Vergeは、ロボットの感情認識スキルに失望し、"PepperはCOBOLのハートを持っている”と語っている。

といった、実際にPepperと会話した人の感想も紹介されています(TheVergeの記事)。
COBOLのハートとはどういう意味なのでしょうか、よくわかりません。実際の所どうなのか、ソフトバンクのショップで見てきました。

Pepperを見てきた

ソフトバンク表参道で実際に見てきました。

Pepperその1

Pepperその1

Pepperその2

Pepperその2

Pepperと実際に会話をしました。会話は、Pepperが主導権を握って質問を繰り返し、それに私が答えるという形になりました。

技術の推測

技術的には、

  • 会話をする人の特徴をカメラで認識する
  • 認識した特徴から、会話のシナリオを選択してネットワークからダウンロードする
  • ダウンロードできたら、自分から話を切り出してシナリオをスタートさせ、会話の主導権を握る
  • 相手からの返事があると、その内容を解析して、用意している答えの中からベストのものを選択して発声する

といった処理のように感じました(完全に推測です)。
この日は、普通に会話しているように感じることができました。

実は以前にも別の場所でPepperと会話をしたことがありました。
その時は、あまり会話がかみ合わず、「Siriと会話している」ように感じました。周囲が混雑していてノイズが多かったからかもしれません。または、無意識に私が会話の主導権を握っていたからかもしれません。その時は、会話のキャッチボールのたびにネットワークアクセスが発生し、パイプライン処理の初期レイテンシが見えているように感じました(完全に推測です)。

別のロボット

NAOもいました。

NAO

NAO

NAOもPepperを開発しているアルデバラン社のロボットです。IEEEの記事によるとNAOは6000体以上が研究室で利用されているそうです。NAOは「じゃんけんあそびをしよう!」と言ってきました。

感想

Pepperとの会話は、人と会話しているようでもあり、プログラムと会話しているようでもありました。Pepeprが佇んでいる環境も重要かもしれません。ソフトバンク表参道のモデルルームのような雰囲気は、Pepperを人間らしく感じさせるのに一役買っていると思いました。一般販売時にPepperがどの位成長している(プログラムが改良されている)か楽しみです。
ロボットを売ることを考えた場合、NAOのような可愛らしい小型ロボットの方が受けそうな気がします。しかし、そうではなくて人間の小学生位の身長の(二足歩行ではなく、胸にタブレットが付いているけれども)より人間に近いPepperを発売するのは、逆にソフトバンクの本気を感じます。

今月発売予定ですが

  • 月々のサポート料はいくらなのか
  • 発売された後、どこまで徹底的にやる気なのか
  • 新型はどの位の間隔で発売されるのか

など興味深いです。購入を考えた場合、月々のランニングコストはやはり気になります。

Pepperが発売された時、エンジニアは開発の苦労がわかるだけに、大きな心でPepperに接してくれそうな気がします。一般の人はどうでしょう。ペットやぬいぐるみのように、家族の一員として愛される存在になれるのでしょうか。手荒な子供の扱いに耐えらえるでしょうか。少し心配です。
あと、Pepperを見て少し思ったのは「移動の時どうするのだろう」ということでした。腰と膝が曲がれば、人間と同じように自動車の座席に座れるので家族で移動が出来て楽しいと思うのですが。

追記

Pepperの販売が開始されました。
感情認識パーソナルロボット「Pepper」を開発者向けに発売
プレスリリースによると、Pepper本体以外に「Pepper 基本プラン」(14,800円×36カ月)と「Pepper 保険パック」(9,800円×36カ月)が必要のようです。純粋に個人で楽しむにはちょっとお高い気もしますが、「初回生産分300台の申し込み受け付けは、開発者を対象」のようなのでこの値段設定なのかもしれません。

アルデバランBruno Maisonnier氏はCEOを辞任してソフトバンクグループの特別顧問になるようです。
Aldebaran Robotics Founder and CEO Steps Down, SoftBank Appoints New Leader

Pepper販売開始のプレスリリースが2015年2月20日、Bruno Maisonnier氏のCEO辞任とソフトバンク特別顧問就任のプレスリリースが2015年2月23日というのが興味深いです。

リンク

IEEE Spectrum
How Aldebaran Robotics Built Its Friendly Humanoid Robot, Pepper

ソフトバンク社のPepper紹介ページ
http://www.softbank.jp/robot/products/

アルデバラン - Pepperの開発会社
https://www.aldebaran.com/ja

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石丸技術士事務所: 石丸顕二(技術士 情報工学部門)

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