ALS:筋萎縮性側索硬化症

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20年以上前に購入したCD

20年以上前に購入した彼のソロアルバム

ジェイソン・ベッカーはALSと闘病中のミュージシャンです。
彼は、才能あるギタリストとしてヘビィ・メタル界では有名でしたが、日本で広く知られているとは思っていませんでした。
その彼を、まさか日本のドキュメンタリー番組で見る日が来るとは。

ノンフィクションW 瞳で蘇る伝説の”速弾き”
〜天才ギタリストジェイソン・ベッカー〜
というドキュメンタリー番組がWOWOWで放送されました。

ノンフィクションW 瞳で蘇る伝説の“速弾き” | ドキュメンタリー | WOWOWオンライン
筋萎縮性側索硬化症(ALS)と闘い続ける、天才ギタリスト、ジェイソン・ベッカー。身体機能が衰える中、驚異の生命力で音楽活動を続けるアーティストとしての姿に迫る。

彼は、ALSを発病してから25年以上経った現在もミュージシャンとしてアルバムのリリースを行っています。

現在、彼の体の中で動かすことができるのは、わずかに残る指先の動きと眼球(瞳)だけだそうです。ドキュメンタリー番組では、家族や周囲の人とのコミュニケーション方法が紹介されていました。コミュニケーションは、図のようなアルファベットが書かれた透明なボードを使って行うのだそうです。

コミュニケーション用のボード

コミュニケーション用のボード

透明なボードは、6つのマスに区切られ、各マスの上下左右にアルファベットを配置します。
2回の瞳の動きで、伝えたい1文字が決まります。
まず、最初の動きで6つのマスの中から1マスを選択し、次の動きでそのマスの中の4文字から1つを選択します(最後のマスのみ6文字から選択)。
これを繰り返して単語や文章を作成し、コミュニケーションを行うのだそうです。

コミュニケーションを行いたい人は、この透明なボードを両手で持って自分の正面に構え、それを通してジェイソンの瞳の動きを確認します。慣れてしまえば、ボードがなくても瞳の動きだけでジェイソンが伝えたい文字がわかるそうです。また、携帯電話の入力予測機能のように、次の文字や単語を推測することで、ジェイソンが瞳を動かす負担を軽減していました。

この仕組みで素晴らしいのは、

  • コンピュータなど、電気がなければ動かない機器を使用していない
    (ランニングコストはゼロ)
  • ボードさえあれば、どこでも誰とでもコミュニケーションが行える
  • 慣れてしまえば、実際にボードがなくても、頭の中でボードをイメージしてコミュニケーションが行える

という点です。

ドキュメンタリー番組は、「もしも体の自由が戻ったとしたら、なにしをしたいか」という質問に、ジェイソン自身が瞳の動きで答えるという映像で終わりました。ジェイソンの答えは、予想外のものでしたが最高でした。

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