Round Stone

石丸技術士事務所のブログ

その他

ALS

2015/02/08

私は学生の頃、速弾きギタリストの曲を好んで聴いていました。
その中の一人がジェイソン・ベッカーです。

20年以上前に購入したCD

20年以上前に購入した彼のソロアルバム

ジェイソン・ベッカーはALSと闘病中のミュージシャンです。
私が初めてALSを知ったのは、ジェイソン・ベッカーがALSを発病したという音楽雑誌の記事でした。記事を読んだのは、90年代の初めの頃だったと思います。

彼は、才能あるギタリストとしてヘビィ・メタル界では有名でしたが、一般的に広く知られているとは思っていませんでした。(少なくとも日本では)
その彼を、まさか日本のドキュメンタリー番組で見る日が来るとは思いもしませんでした。

昨年、
ノンフィクションW 瞳で蘇る伝説の”速弾き”
〜天才ギタリストジェイソン・ベッカー〜
というドキュメンタリー番組がWOWOWで放送されました。

彼は、ALSを発病した時に余命は3年から5年と言われたそうですが、
25年以上経った現在もミュージシャンとしてアルバムのリリースを行っています。

現在、彼の体の中で動かすことができるのは、わずかに残る指先の動きと眼球(瞳)だけだそうです。ドキュメンタリー番組では、家族や周囲の人とのコミュニケーション方法が紹介されていました。コミュニケーションは、図のようなアルファベットが書かれた透明なボードを使って行うのだそうです。

コミュニケーション用のボード

コミュニケーション用のボード

透明なボードは、6つのマスに区切られ、各マスの上下左右にアルファベットを配置します。
2回の瞳の動きで、伝えたい1文字が決まります。
まず、最初の動きで6つのマスの中から1マスを選択し、次の動きでそのマスの中の4文字から1つを選択します(最後のマスのみ6文字から選択)。
これを繰り返して単語や文章を作成し、コミュニケーションを行うのだそうです。

コミュニケーションを行いたい人は、この透明なボードを両手で持って自分の正面に構え、それを通してジェイソンの瞳の動きを確認します。慣れてしまえば、ボードがなくても瞳の動きだけでジェイソンが伝えたい文字がわかるそうです。また、携帯電話の入力予測機能のように、次の文字や単語を推測することで、ジェイソンが瞳を動かす負担を軽減していました。

この仕組みで素晴らしいと感じたのは、

  • コンピュータなど、電気がなければ動かない機器を使用していない
    (ランニングコストはゼロ)
  • ボードさえあれば、どこでも誰とでもコミュニケーションが行える
  • 慣れてしまえば、実際にボードがなくても、頭の中でボードをイメージしてコミュニケーションが行える

という点です。

日本語(ひらがな)の場合も同様に行えそうですが、アルファベットが26文字に対して、ひらがなは46文字(50音)、そして濁音などがあるので少したいへんそうです。スマートフォンのフリック入力方式以外、良いアイデアが思いつきません。(ローマ字入力にすればアルファベット方式がそのまま使えますけど。)

ドキュメンタリー番組は、
「もしも体の自由が戻ったとしたら、なにしをしたいか」
という質問に、ジェイソン自身が瞳の動きで答えるという映像で終わりました。
その答えを聞いて、番組を見ながら思わす「え〜〜!?、それ!?」と声が出てしまいました。
ジェイソンの答えは、私には少し予想外で、にやりとさせられるものでした。
そして「それかぁ、それなのか。。さすがロックミュージシャン。」と心の中でつぶやいてしまいました。

投稿者プロフィール

round_stone
round_stone
石丸技術士事務所: 石丸顕二(技術士 情報工学部門)

-その他