外国為替証拠金(FX)取扱業者って何社くらいあるんだろうと思って、およその数を調べてみた。
調べた方法
2005年7月にFX取扱業者が登録制になったことから、金融庁の「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」の金融商品取引業者等から事業者数を調べることができる。
免許・許可・登録等を受けている業者一覧
ただ、ここには個人の投資アドバイザーなどFX取扱業者以外の事業者も含まれているので、代わりに金融庁の認定金融商品取引業協会一覧に掲載されている一般社団法人 金融先物取引業協会の会員数を調べることにした。
認定金融商品取引業協会一覧:金融庁
一般社団法人金融先物取引業協会
わたしたちは、めざましく発展する金融先物市場において、金融先物取引業の健全な発展に資する活動を行う自主規制機関です。
結果
金融先物取引業協会の会員数は、2020年時点でおよそ143社。その内、証券会社が53社、商品先物会社が4社、先物専門会社が21社なので、それらを合わせた合計をFX取扱業者数と仮定すると、78社になる。
一方、金融先物取引業協会では、店頭FX月次速報という文書が公開されている。
店頭FX月次速報 | 一般社団法人 金融先物取引業協会
わたしたちは、めざましく発展する金融先物市場において、金融先物取引業の健全な発展に資する活動を行う自主規制機関です。
この資料によると、店頭FX業者数は53なので、78社の内53社以外は取引所FX取扱業者か、その他の事業者の可能性が考えられる。
会員数の推移
このグラフは、金融先物取引業協会の2000年から2020年までの会員数の推移を表している。過去のデータはInternet Archiveから取得した。
このグラフからは、次のことがわかる。
- 会員数は2006年に179社と急激に増加し、その後穏やかに減少して役140社になっている
- 会員の内、証券会社数は2007年の62社をピークに現在は約50社になっている
- 会員の内、先物専門会社は2007年の65社をピークに現在は約20社になっている
- 会員の内、商品先物会社は2006年の62社をピークに現在は約5社になっている
2006年に会員数が急激に増加しているのは、金融先物取引法の改正で2005年にFX取扱業者が登録制になったことが理由と考えられる。会員数が穏やかに減少しているのは、事業者間の統廃合が進んだことが、理由の一つかもしれない。