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石丸技術士事務所のブログ

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700度の火を持った人々

よく利用する電車の駅では、夜の帰宅時間帯にかなり多くの人が歩きながらタバコを吸っています。夜間、最寄り駅からの帰宅途中に歩きながらタバコを吸っている人は、どこの駅でも多かれ少なかれ見かけます。しかし、この駅の場合、どう考えても他の駅に比べて歩きタバコをしている人の比率が高いのです。

駅から家路につく人々

駅から家路につく人々

歩きたばこをする人が多い理由

歩きタバコの人々を見ていると、ほとんどの人が、あるコンビニに吸い込まれていくことがわかりました。

コンビニAとコンビニB

コンビニAとコンビニB

そのコンビニ(図のコンビニA)は、駅から少し離れた道沿いで営業しているのですが、道を挟んで正面にある別のコンビニ(図のコンビニB)には、ほとんど歩きタバコの人が流れていきません。道幅5m程度なので、どちらのコンビニに行ってもそれほど距離に差はありません。歩きタバコの人々がコンビニAに流れていく理由は非常に単純で、コンビニAには入り口に大きな灰皿を置いてあるのです。コンビニBはタバコを販売しておらず、灰皿もありません。

コンビニAは灰皿がある

コンビニAは灰皿がある

重要なのは、コンビニAが、駅から徒歩で5分くらいの距離に立地しているという点です。タバコは、1本吸い終わるのに、およそ5分かかります。このため、駅を出た直後にタバコに火を付けて、歩きながら吸うと、ちょうど一本吸い終わった頃にコンビニAの灰皿でタバコをもみ消すことができるという訳です。コンビニAは、タバコや酒も売っているので、次の日のタバコやその日の晩酌を購入するのにも都合がよく、一石二鳥です。私はタバコを吸いませんが、おそらく歩きタバコの人々の思考は次のようなものでしょう。

  • (出社時に)おや、ここのコンビニには入り口に灰皿があるな。
  • ここに灰皿があるということは、少なくともここでタバコは吸って良いはず。
  • 帰りに駅からタバコを吸いながら歩いてきて、ちょど1本吸い終わる距離だ。
  • ここで吸い殻を捨てれば、ポイ捨てにならない。
  • しかもコンビニで新しいタバコや酒を買うことができるぞ。

一番のポイントは、「灰皿がちょど1本吸い終わる距離にあること」「灰皿によるポイ捨ての罪悪感の解消」でしょう。いつもは歩きタバコに少し罪悪感を抱いている人も、駅から少し離れた場所にある灰皿の存在によって歩きタバコを正当化する理由を(勝手に)見つけることができます。歩く距離も、タバコをほぼ一本吸い終わった時点で灰皿に入れることになるので、タバコを無駄なく吸えて経済的(?)です。 おそらく、コンビニAの売上は、コンビニBよりも多かったのではないかと思います(少なくとも帰宅時間帯は)。

吸い殻下取りビジネス

  • 集客したければ、駅から徒歩5分の場所に店を作って灰皿を置け。

といったところでしょうか。古いスーツの下取りや、古い家電の下取りビジネスに近いかもしれません。

コンビニBの引越し

コンビニBの引越し

コンビニBの引越し

コンビニBは、しばらくして駅とコンビニAの中間地点に移転しました。立地としては、駅に近い方が有利だからでしょう。コンビニBの移転前後で、コンビニAとコンビニBの売上はどのように変わったのか、興味深いところです。

タバコと税金

タバコは、かなり税負担の大きい嗜好品です。

・たばこは税負担率が6割を超える商品です。
・たばこの税負担率は担税物品の中において、最も高い水準です。
・たばこ税は地方財政にも年間1兆円を上回る一般財源として貢献しています。
・国においては、たばこ税は国税収等の約1.8%を占めています。
・地方においては、たばこ税は地方税収の3.1%を占めています。

たばこワールド たばこ税の仕組み
https://www.jti.co.jp/tobacco-world/journal/tax/index.html

タバコは、どんどん税率が上がっているので心配です。税率を上げるのは良いのですが、とにかく税率を上げるのではなく、税収が最大値になるポイントで是非止めてもらいたいです。そうしないと、喫煙者が減ってタバコの税収が減ってしまいます。タバコの税収が減ってしまうと、その埋め合わせのために、他の物品の税率が上がってしまうのが一番心配です。

ただ、歩きタバコはやめて欲しい

700度の火を持って、私は人とすれ違っている。

JTマナーグラフィックギャラリー
https://www.jti.co.jp/tobacco-world/torikumi/manners/graphic/index.html

 

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石丸技術士事務所: 石丸顕二(技術士 情報工学部門)

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